成長事例

てらぴぁコラム

No.6

スムーズに次の行動に切り替えるための関わり方

① まずは「今の気持ち」を受け止める

切り替えがうまくいかないとき、子どもは「今の活動を続けたい」「まだ終わりたくない」という強い思いを持っています。最初にその**“気持ち”を理解してもらえた**と感じることで、次への一歩を踏み出しやすくなります。

できること:「楽しかったね」「もう少しやりたかったんだね」と、今の気持ちを言葉にして受け止める。「あと1回やったらおしまいにしよう」と、気持ちに寄り添いつつ見通しを作る。目線を合わせて、ゆっくり話す。

ポイント:いきなり「おしまい!」と切るよりも、**“共感→予告→切り替え”**の順で伝えるとスムーズ。気持ちを受け止めるだけで、子どもは落ち着きやすくなります。

事例:おままごとを続けたかったAちゃん。片付けの声かけに「イヤ!」と反発。
→ 保護者が「楽しかったね、もう少しやりたいね。でもお風呂の時間だから、あと1回お料理したら終わりにしよう」と伝えると、納得して片付けられた。

② 見通しを持たせて、気持ちを切り替えやすくする

小さな子どもは、時間の流れを自分で把握することが難しいです。そのため、「今→次」の順序がわかるようにすると安心します。

できること:「あと5分でおしまい」「次は○○だよ」と事前に伝える。タイマーや時計、イラストカードなど“目で見て分かる工夫”を使う。「終わったら○○しようね」と、次の楽しみをセットで伝える。

ポイント:繰り返しの予告が効果的(例:「あと5分」「あと1分」「そろそろ終わりだよ」)。「終わり」が“さみしいこと”にならないように、**「次の行動にも楽しみがある」**ことを意識。

事例:ブロック遊びに夢中のBくんに対し、タイマーを5分にセット。
→ 音が鳴ったとき「終わったらおやつだね」と伝えると、自分から片付けを始めた。

③ 切り替えの“きっかけ”を一緒に作る

気持ちの整理がつきにくいときは、**自分で区切りをつけられる「きっかけ」**を作ることが大切です。

できること:「最後にこれをやったらおしまいね」と“おしまいのサイン”を決めておく。「せーの!」と一緒に声を出して終わりを演出する。ステップを分けて切り替える(例:「おもちゃを片付ける→手を洗う→テーブルに行く」)。「できたね」「終われたね」と声をかけて、成功体験を積ませる。

ポイント:“おしまい”の瞬間を肯定的に終えることが、次への意欲につながる。スモールステップで切り替えると、失敗が少なくなります。

事例:テレビを見終えた後、「“バイバイ”って言ってから消そうね」と伝えた。
→ Cくんが「バイバイ!」と手を振ってからリモコンを渡し、自然に次の行動に移れた。

④ うまくいかないときの工夫

切り替えは“できる日”と“できない日”があるもの。 その日の疲れ具合や気分によっても違います。焦らず、柔らかくサポートしましょう。

できること:できなかったときは叱るより、「今日は難しかったね。また明日やってみよう」と伝える。どうしても切り替えが難しいときは、少し時間をおいてリセットする。「できたらシール」「終わったらハイタッチ」など、達成のごほうびを用意する。

ポイント:「やらせる」より「一緒にやる」の姿勢で。“切り替えられた”体験が増えると、自信がついて次も頑張れるようになります。

事例:お出かけ前に着替えたくなくて泣いてしまったDちゃん。
→ 一度落ち着く時間をとり、好きな靴下を自分で選ばせたことで気持ちが切り替わった。

まとめ

「切り替えができない」は、“次がイヤ”というよりも、“今を終わらせるのが難しい”という気持ちの表れです。まずは共感し、見通しを作り、楽しく終われる工夫をしてあげましょう。

「終わり方がうまくいくと、次への一歩もスムーズに」──そんな小さな成功を積み重ねていきましょう。

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